二つは何が違うのか
ヨガはインドで長く受け継がれてきた修練の伝統で、体のポーズと呼吸、心を落ち着かせる瞑想を一緒に扱います。ピラティスは20世紀初めにジョセフ・ピラティスが考案した運動法で、体幹の深い筋肉を使いながら動きを正確にコントロールすることに重きを置きます。どちらもマットの上でゆっくり体を動かし、呼吸を大切にする点は同じですが、ヨガがポーズにとどまってほぐす時間が長いのに対し、ピラティスは繰り返しの動きで体幹の力と制御力を養う方向に近いと言えます。ピラティスには、マットで行うレッスンと、ばねの付いた専用マシンを使うレッスンがあります。
自分に合うほうを選ぶ
どちらが優れているというより、今何を求めているかで選べば大丈夫です。最初は体験レッスンをそれぞれ一、二回受けてみて、講師の説明の仕方や雰囲気が自分に合うかを確かめるのがいちばん確実です。
- 緊張をほぐして呼吸とリラックスを身につけたいなら、ゆっくりした流れのヨガ
- 体幹の力と姿勢のコントロールを高めたいなら、ピラティス
- 汗をかく運動がしたいなら、流れるように続くヨガやマシンピラティス
- 体が硬くてためらっているなら、むしろ入門クラスが向いている。柔軟性は始める条件ではなく結果だ
レッスンの種類を知る
ヨガのクラスは名前によって速さがかなり違います。ハタヨガはポーズを一つずつゆっくり保つことが多く、ヴィンヤサヨガは呼吸に合わせてポーズを流れるようにつなぐので運動量が多めです。リストラティブヨガや陰ヨガは、補助具に体を預けて一つのポーズに長くとどまり、緊張をゆるめます。暑い部屋で行うヨガは大量に汗をかき、脱水やめまいが起きることもあるので、初心者は基本を身につけてから考えたほうがよいでしょう。ピラティスのマシンレッスンはたいてい少人数なので、講師が近くで姿勢を見てくれます。どちらでも、入門や初級と書かれたクラスから始めてください。
初めてのレッスンの持ち物とマナー
用意するものは多くありません。ただ、レッスン前に体の状態を講師に伝えることだけは必ず忘れずに。そうすれば代わりのポーズを教えてもらえます。
- 体に程よくフィットして伸びる服。逆さになるポーズで上着がめくれないもの
- 基本は素足で、マシンレッスンでは滑り止め付きの靴下を求められることがある
- 食事はレッスンの1〜2時間前に軽く済ませる
- 水と小さなタオルを用意し、自分のマットが必要か事前に確認する
- けが、持病、妊娠の有無はレッスン開始前に講師に伝える
呼吸が基本
初心者にいちばん多い失敗は、動きに集中するあまり息を止めてしまうことです。ヨガでは多くの場合、鼻からゆっくり吸って吐き、動きと呼吸の長さをそろえます。ピラティスでは、肋骨が横と後ろに広がるように息を吸い、力を入れる瞬間に吐きながらおなかを軽く引き締めるやり方がよく使われます。息が詰まったり浅くなったりしたら、今の強度が体に対して高すぎるサインなので、一段階やさしいポーズに切り替えます。
けがをしないための原則
ヨガもピラティスも衝撃の少ない運動ですが、無理に伸ばしたりねじったりすればけがをすることがあります。特に、人と比べてもっと深く入ろうとしたときにけがが多くなります。
- 伸びている感覚と刺すような痛みを区別し、痛みならすぐにポーズを解く
- 反動をつけてさらに深く入らない
- ひざを後ろに反らせて伸ばしたり、腰を反らせすぎたりしない
- 首や頭に体重がかかる逆立ちのポーズは、必ず指導を受けながら行う
- ブロックやベルトなどの補助具、やさしい代わりのポーズは恥ずかしいものではなく、正確さのためのもの
家で続ける
動画を見ながら行うのもよいのですが、一人だと姿勢が崩れても気づきにくいものです。最初の数週間はレッスンで基本のポーズと呼吸を身につけ、家ではすでに習った動きを中心に復習するのが安全です。一度に長くやるより短くこまめに行うほうが体に残りやすく、マットを敷いたままにしておける場所を作っておくと続けやすくなります。寝る直前には、力を多く使う動きより、ゆっくり伸ばしながら呼吸を整える動きが向いています。
注意点
妊娠中や出産直後の人、手術を受けて間もない人、背骨の病気や骨粗しょう症、高血圧、緑内障などがある人は、始める前に医師に相談し、講師にも伝えてください。状態によっては、逆さになるポーズや深くねじるポーズを避ける必要があります。練習中に手足がしびれる、痛みが片脚に走るような感じがする、めまいや胸の苦しさが出たときはすぐに中止し、症状が続く場合は医療の専門家の診察を受けてください。ヨガやピラティスが特定の病気を治すといった大げさな宣伝には注意しましょう。この記事は一般的な案内であり、個人の診断に代わるものではありません。
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